[2000.05.03]
  見えない君を探して


 ▼空間対話型プロジェクト“Dialog in the Dark KOBE 2000”より(ASCII24)
  http://www.ascii.co.jp/ascii24/call.cgi?file=issue/2000/0502/topi01.html


 君のまなざし,君の鼻先,君の耳朶,君の朱唇,君の鎖骨,君の胸元,君の…。私はなにも見ることができずにいる。でも,それでいい。五感,なんてたいしたことがない,なにかで繋がっているのを,感じている。

 5月2日〜7日,神戸市のジーベックホールでダイアログ・イン・ザ・ダーク・神戸2000が開催される。これは,視覚が完全に遮断された真っ暗な空間を体験するイベント。最先端のデジタル音響機器で,体験者は物理的な広さを感じ取れなくなる。主催者は,このイベントを「デジタルとアナログの融合としてだけでなく,人と人,人とモノとの関係を考えなおす機会を与えてくれる」としている。

 演劇を観に行くと,なぜいつも照明が落とされて,真っ暗の中で演じられるのだろうか。私の人生がドラマだとしたら,真っ暗の中で起きる出来事なんて滅多にないのに。大事なところでスポットライトを当てられることなんてある訳ないのに。大切な人と出会った日も太陽は燦々と照っていたし,辛くて涙を流していたときにも蛍光灯の灯は煌々と照っていた。でも問題なのは,いつも明かりに包まれているからといって,なにもかもが見渡せているわけではない,ということなのかもしれない。

 ワイヤードで出会った君。私は君の姿を見ることはない。そこまで,私は自分をメタファライズできない。いろいろな人と繋がって,でも,誰の顔も見たことがない。ここでのコミュニケーションに視覚はない,臭覚もない,聴覚もない,そして触覚もない。だが,「なにか」がある。リアルの五感とは違う,そして五感が及びもつかない,なにか。そのなにかによる繋がりは,視線の交錯や,手の触れ合いよりも,強い。いったい,なんなのだろう? もしかしたら,暗やみの中でのドラマを体験したら,わかるのかも,しれない,ネ。


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